HIT=「ヘパリン起因性血小板減少症」
血栓症の事などを調べたり、体験された方の話を読んでいたりすると、
いろんな症状や元にあった病気との関連や体質など、あるんだなぁと改めて思ったりします。
その中で、あまり目にしたことが無いものがあります。
病気というより、体質というものなんでしょうが・・・
今日は、私のその体質を元に記事を立ててみました。
「ヘパリン起因性血小板減少症」
Heparin-Induced Thrombocytopenia ⇒ HIT
私は血栓症を発し、緊急入院し治療を進めていく中で、
ヘパリンの投与をしているにも関わらず〝血栓〟がなかなか溶けていかない・・・
むしろ増えてるのでは?! ・・・という状態でした。
そういう人が居ない訳ではないですが、少し希な様でした。
地元の病院だけではその状態のまま治療を続ける事が出来ず、
それで、私は大学病院へ転院という事になったのです。
その入院中の血液検査で出た結果が、「HIT抗体陽性反応」
上にも書きましたが、HIT体質ということだそうです。
ヘパリンや血栓のことについて、少し書いてみましょう。
「ヘパリン」
血液の凝固を防ぐ薬。(抗凝固剤)
「血栓」
本来の働きは「止血」をするものであり、血管壁の傷など塞ぎ、
止血を終えたら、体内で溶けてしまうもの。
何らかの原因により 溶けないままの症状→「血栓症」
「血小板」
何種類かの血液凝固因子を含んでいる。
血小板の表面は、通常の血液中では、凹凸がない滑らかな形。
出血時には刺激物質により、血小板内の細胞骨格系が変化し、
多数の長い突起を出し、金平糖のような形になる。
↓
血小板の活性化
止血の働きをするため、傷口をふさぐ。
「かさぶた」は、血小板などの塊です。
つまり、血小板がお互いに くっついて血栓を作る・・・
普通は、身体の中ではこの様な事が起きる仕組みになっています。
出血多量になると、死の危険もあります。
だからこそ身体は、これ以上出血しない様にと血栓を作るのです。
大きな手術などをする前に、主治医などから説明をされると思いますが、
脳梗塞などの危険もあるとか、聞いた事ある人もあるでしょうか。
手術と言えば、やはり出血を伴います。
ということは、身体が血栓を作って「治そう」と働いている証拠。
その血栓が少しでも溶ける様にする為に、詰まる事が無いように、
『ヘパリン』を使用する事が殆どだと思います。
また、帝王切開などの手術・・・だけではなく、
自然分娩(正常な安産であっても)の状態でも、実は身体の中では
血栓を作り、またそれを溶かそうとする作用が行われてるそうです。
「お産」は出血を伴います。
だから体は先ず血栓で止血。 その後、徐々に溶かす方へと・・・。
上手くバランスが取れている様なのです。
だから「血栓」自体は悪いものではないのですが、それがバランスが崩れ
増え過ぎて血管内に詰まる程になり、溶かす事も困難になる→血栓症になる。
ヘパリンの様に薬などを使わないといけない・・・
普通は、抗凝固療法や血栓溶解療法などで2~3週間あれば退院できる。
ですが、中には私の様なHIT体質の場合もある。
HIT=「ヘパリン起因性血小板減少症」とは・・・
「ヘパリン」によって凝固を防ぐどころか、反対に血栓が作られる方向に・・・!
ということなのです。
だけど、これは病気という事ではないのです。
先程も言いました様に、手術などの時はヘパリン投与を行う事が多いので
前もって自分の体質をきちんと覚えておき、掛る病院に伝える事が大切だということです。
仮に、日常生活の中で、道中などで救急搬送など必要な事が起こった場合、
その時にも救急隊や搬送先の病院に把握できる様にお薬手帳をいつも持参して、そこにきちんと記載しておくということも大事な方法と思います。
取り敢えず、足の静脈に残った血栓が溶けてなくなり、
もう大学病院まで行って検査をしなくてもよくなった時に、
主治医から聞いた言葉は・・・
「今後どこかの病院へ 掛らなければ ならない時、この事を必ず伝えて下さい。」
「手術を伴う処置の時、ヘパリンを使うのが普通ですが、あなたはヘパリンを使う事が出来ないからです。」
「ヘパリンによって、血栓を作り易い血液ですから。」
でした。。 そして・・・
「心配ないですよ。ヘパリン以外にも薬はありますから。」
と教えてもくれました。。
こちらは、HIT情報センター『ヘパリン起因性血小板減少症』のサイト・・・
詳しくは、こちらを ご参考に。。。
http://www.hit-center.jp/contents/top.php